先日6年ぶりの来日公演を5都市で6公演開催したUKロックの重鎮ポール・ウェラー。近作『ファット・ポップ』(2021)、『オン・サンセット』(2020)の曲を中心に、ザ・ジャムとザ・スタイル・カウンシルの曲も演奏した全キャリアに亘るセットリストで素晴らしい演奏を見せたことは記憶に新しい。公演では“来たる新作”からの新曲を2曲披露していたが、そのニュー・アルバムのリリースが発表された。

Photo by Nicole Nodland

2024年5月24日、ポール・ウェラー66歳の誕生日前日にリリースされる17枚目のソロ・アルバム、タイトルは『66』。キャリア通算28枚目、全英1位『ファット・ポップ』(2021)から3年ぶりの新作となる。日本盤はSHM-CD仕様、ボーナス・トラックが1曲収録される。

先行トラック「ソウル・ワンダリング」
Paul Weller – Soul Wandering: https://www.youtube.com/watch?v=lReXeJLz00I

アルバムのアートワークを手がけたのはサー・ピーター・ブレイク。ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、ザ・フー『WHO』、バンド・エイド「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」などのアートワークで知られる巨匠アーティストで、ポール・ウェラーの作品を手がけたのは『スタンリー・ロード』(1995)以来。

アルバムはウェラー所有のブラック・バーン・スタジオで3年をかけ、多くのゲスト・ミュージシャンを迎えて制作された。ここ最近はソングライターとして意欲的に共作に取り組んできたウェラーだが、『66』ではそれが全面的に打ち出された形だ。作詞陣に名を連ねるのは、サッグス(「Ship of Fools」)、ノエル・ギャラガー(「Jumble Queen」)、ボビー・ギレスピー(「Soul Wandering」)など誰もが知る面々だ。また、アーランド・クーパー、デュオのホワイト・レーベルが共作者に復活している他、ハンナ・ピールも再びストリング・アレンジを手がけている。さらに、2曲でフランス人プロデューサー/レコーディング・アーティストのクリストフ・ヴァイラン(ル・シュペールオマール) とコラボレート。ブルックリン出身の注目トリオ 、セイ・シー・シー がヴォーカルをとる「In Full Flight」もある。アルバム随所で、ドクター・ロバート、リチャード・ホーリー、スティーヴ・ブルックス、マックス・ビーズリーといったウェラーの旧友たちが参加している。

常にみずからのルーツに忠実でありながら、アーティストとしての限界を押し広げるという揺るぎない姿勢を貫いてきたポール・ウェラー。『66』は内省的で内向的なアルバムだが、根底においては前向きで、本気で人生を生き、人生を愛した者だけが知り得る分別や広い視野に溢れている。今なお進化し続ける彼の音楽の魅力を伝え、彼の同世代のみならず他のどの世代も代表するアーティストの一人としての地位を不動のものにするアルバムとなることは間違いない。

◆Product Information
ポール・ウェラー『66』
Paul Weller / 66
2024年5月24日発売
CD: UICY-16215 / 2,860円(税込)
日本盤ボーナス・トラック収録* / 日本盤のみSHM-CD仕様
試聴・予約:https://umj.lnk.to/pw_66

<収録曲>
1. Ship of Fools シップ・オブ・フールズ
2. Flying Fish フライング・フィッシュ
3. Jumble Queen ジャンブル・クイーン
4. Nothing ナッシング
5. My Best Friend’s Coat マイ・ベスト・フレンズ・コート
6. Rise Up Singing ライズ・アップ・シンギング
7. I Woke Up アイ・ウォーク・アップ
8. A Glimpse of You ア・グリンプス・オブ・ユー
9. Sleepy Hollow スリーピー・ホロウ
10. In Full Flight イン・フル・フライト
11. Soul Wandering ソウル・ワンダリング
12. Burn Out バーン・アウト
*13. That’s What She Said ザッツ・ホワット・シー・セッド

◆ポール・ウェラー
1977年UKパンク・ムーヴメントの真っ只中にザ・ジャムでデビュー。モッズ・スタイルを貫きながらR&B的要素も取り入れたサウンドで絶大な支持を集め、6枚のアルバムと9曲の全英トップ 10 シングルを残し全盛のうちに解散。1983年3月ザ・スタイル・カウンシルを結成。ジャズからシカゴ・ハウスまで幅広い影響を取り込んだ音楽性と社会的主張を伴うソウルフルなポップで人気を博し、4枚のアルバムと17曲のシングルをリリース、80年代を特徴づけるポップ・バンドのひとつになった。 1990年からソロ・アーティストとして活動。1992年の『ポール・ウェラー』から2021年の『ファット・ポップ』までのスタジオ・アルバム16枚とベスト・アルバムはすべて全英トップ 10入り。2006年ブリット・アワードで「功労賞」受賞。2021年12月、英BBC交響楽団と共演しザ・ジャム〜ザ・スタイル・カウンシル〜ソロ期の代表曲を演奏したライヴ・アルバム『オーケストレイテッド・ソングブック』がリリースされた。2000年リリースの『オン・サンセット』で全英1位を獲得したポール・ウェラーは、5つの連続した年代でアルバムが全英1位を獲得 する(ウェラーの場合は1980年代〜2020年代)という、ポール・マッカートニー、ジョン・レノン、デヴィッド・ギルモアに並ぶ4人目の記録を打ち立てた。続く『ファット・ポップ』(2021)もソロ6枚目・キャリア通算8枚目の全英1位を獲得。2024年1月~2月、6年ぶりの来日公演を5都市で6公演開催した。

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