さまざまな俳優に、自身の「好きなコト」を聞く本企画。第一回は、俳優・綱啓永さんと「スノーボード」。ということで、訪れたのは新横浜にある室内スキー場「SNOVA 新横浜」。

コロナが明けてから初だというスノーボードに、少しドキドキしている様子……でしたが、いざ滑り出すと、「たのしー!」と綱さんの声と笑顔が溢れます。

スノーボードを始めたきっかけから見えてきたのは、綱さん自身を支えてる家族や友達との関係。自由に滑り、転げる綱さんを追いかけながら、真っ白な雪の上でお話を伺いました。

5年ぶりのスノーボード。ドキドキしながら、室内スキー場へ。

――スノーボードは、いつぶりですか?

コロナ中は行けなかったですし、最後にプライベートで行ったのは4年以上前かもしれません。……わ、室内スキー場もこんなに寒いんですね。テンション上がってきた!

――結構寒いですね。久しぶりの場に立ち会えて嬉しいです。綱さんがスキーを始めたきっかけは?

父親の影響ですね。父はスポーツ万能なんですけど、スキーもめちゃめちゃうまくて。小さい頃からうちの家族や幼馴染みの家族ぐるみで、毎年スキー場へ行くのが定番だったんです。

最初はスキーをしていたんですけど、ある時から父親の中でスノーボードも流行り出したのかな。僕が中学生くらいだったと思います。

――小さい頃からご家族でスキー場に行かれていたんですね。初めて滑ったときのことは覚えていますか?

どうだったかな……小さい頃は体がちっちゃかったので、最初はスキー場自体が怖くて怖くて仕方なかったです。小さい体だと、雪山が余計に大きく見えるじゃないですか。でもスノボを始めた中学くらいからは徐々に身長も伸びていたし、恐怖心も無くなってて。割とすぐできるようになりましたね。何事も会得するのは早いほうなので。

運動神経抜群な父親から受け継いだ、スリル好きな部分

――今でもスノボが好きな理由は?

人間単体じゃ出せないスピードを体感してるときの「ふわっ」とする感覚が好きです。同じ理由で、ジェットコースターも大好きで。昔からそういう感覚が好きだったかというと、そういう訳じゃないんですが……。

――転換点になるような思い出があるんですか?

小さい頃はジェットコースターが大っ嫌いだったんですけど、怖い怖いと言いつつ父親と一緒に乗ったら、楽しかったんです。恐怖心が克服されたのかもしれないですね。

ただジェットコースターは点検・整備されているし、安全装置もあるから、信頼できます。それと違ってスノボはね……どんなにプロテクターをしても、普通に怪我する可能性があるから(笑)。だから好きだけど、怖い。そういうスリルが好きな部分も、間違いなく父親譲りですね。

――お話を聞いていると、スノーボードだけでなく、趣味や性格もお父さんの影響が大きいのが伺えます。

父はスポーツマンで、野球やラグビーで全国大会に出たり、水泳のメダルも家中に飾ってある。なんでも極める性質があるんでしょうね。僕はそれと比べると器用貧乏な部分があるのかも……と思ってしまうこともあります。いつか超えたい存在ですよね。

8人で夜行バスに乗ってスキー場へ。今も変わらない友達との思い出

――十代後半も、スキー場へは家族で行ってたんですか?

高校からは、地元の友人たちと行ってました。仲が良い8人で、バッと適当に決めたスキー場へ行くのが恒例で。高校生だし、スキー場ごとの特徴なんて全然分からないけど、みんなで遠出できるのが本当に楽しかったです。

――ご家族だけじゃなく、お友達との思い出がいっぱい詰まっているんですね。

そうなんです。まず夜行バスで向かうと、朝早めに着くからスキー場がオープンするまでの時間がけっこう空くんですよ。それまでやることないけど、喋ってるだけで楽しくて。

そうしてる間にスキー場がオープンして、そこからは朝から晩までずっと滑ってました。技を決めたりはできないので、頂上までリフトで上がって、降りていって、また頂上から滑ってを繰り返す。あんまり上手くない友達もいるけれど「 まあ、頑張ってみよう!」ってとりあえず滑ってみたり。

そうやって遊んでたら、あるとき友達が滑りながらめちゃくちゃコケて。頂上だったので、カートに乗せてもらって下山しました。大丈夫かなあ、と心配しつつ僕らも休憩しようと思って食堂でごはん食べてたら、その友達が松葉杖で登場して「骨折れた」って。

――え! 大怪我じゃないですか!

僕らもびっくりして(笑)。大事には至らなかったので安心しつつ、不意に松葉杖で登場した姿がどうにも面白くって。スキー場へ向かう道中からこういうハプニングも含めて、いい思い出です。楽しかったなあ。

いまは仕事柄、怪我ができない。なので、昔みたいに毎年みんなでスキー場へ行き、気軽に滑って……はできないんです。でも高校時代から変わらず、同じメンバーでボーリングやカラオケへ行ったり、ダーツをしたり、映画を観たり。変わらず遊べているのは嬉しいです。

スノーボードをしながら重ねた、家族・友達との時間は、これからも変わらない。

――年齢を重ねても、同じように遊べる友達って貴重ですよね。

つい年末も、一緒に年越しをしたんですよ。僕と数人は大阪に遊びに行っていて、31日に友達の車で帰ってくる予定でした。無事高速には乗れたんですけど、電気自動車なので長距離を運転できるほど充電が続かなくて。

チャージするためにサービスエリアへ何度も寄ってたら、地元に到着する時間がギリギリになっちゃって……19時には地元にいる4人と合流する予定だったんですけど、全然間に合わない。「ダッシュで向かうから!」と電話でお互いの場所を伝えながら、駐車場で合流したのが23時59分30秒。

――すごいタイミング!

そのまま駆け寄って、年越しのタイミングでジャンプして(笑)。奇跡すぎましたね。そのまま年明けも地元で一緒に過ごしました。

――年末年始の楽しい空気が伝わってきます。今後、新たに始めてみたい趣味やスポーツはありますか? もちろん、スノーボードは続けていくでしょうけれど。

本当はスノーボードも、もっとやりたいんですけどね……コロナ以降は一度も行けていないし。久しぶりに滑ると、やっぱり楽しいもんなあ。でもドラマや舞台があるときに、怪我できないですから。ちょっと寂しいけど、この仕事が好きなので。

新しく始めたいのは、ゴルフですね。僕の周囲も最近ゴルフをやり始めてて。これも、父親がワンセット余ってるらしいので……まずはそれを貰って、始めてみようかなと。父や友達とゴルフ場を回ったりしてみたいです。

プロフィール:綱啓永(つな・けいと)
1998年生まれ、千葉県出身。2017年、第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで史上初の敗者復活からのグランプリを受賞し、その後「騎士竜戦隊リュウソウジャー」にてメルト/リュウソウブルー役として出演。2022年にはTBS「君の花になる」で劇中のボーイズグループ・8LOOMのメンバー役を演じ大きく話題を集めた。近年の主な出演作は、ドラマ「ばらかもん」「ぼさにまる」「恋愛のすゝめ」映画「違う惑星の変な恋人」など。今後は2月10日から上演する舞台「う蝕」、3月15日公開の映画「恋わずらいのエリー」に出演する。

・WEBサイト: 綱啓永オフィシャルサイト
・Instagram: @tsuna_keito

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