
NEOWN's picks four films to watch in July.
The NEOWN editorial staff introduces new films that you should "see now".
話題作から気になる注目作まで、4作品をセレクトしました。
『愛されなくても別に』
2025年7月4日(金)より公開中
監督:井樫彩
原作:武田綾乃『愛されなくても別に』
出演:南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介(IMP.)、伊島空、池津祥子、河井青葉 ほか
配給: カルチュア・パブリッシャーズ
Official site:https://aisare-betsuni.com/
©武田綾乃/講談社 ©2025映画「愛されなくても別に」製作委員会
宮田陽彩は、母との2人暮らしを支えるために家事とバイトに追われ、遊ぶ時間も希望もない“クソ”のような大学生活を送っていた。ある日、大学とバイト先が同じ江永雅にまつわる「父親が殺人犯」という噂を耳にする。威圧的な見た目の江永は、宮田とは正反対の存在だった。だが、他人と普通の関係を築けないと感じていたふたりが出会い、少しずつ心を通わせていくことで、閉ざされていた人生が動き始める。
井樫彩が監督を務め、武田綾乃の同名小説を原作に実写化。主演に南沙良、共演は馬場ふみか、本田望結、基俊介(IMP.)、伊島空、池津祥子、河井青葉らが集結し、毒親や家族問題を抱える若者たちの“青春逃走劇”を描いたヒューマンドラマ。
互いにある過去を抱えながらも、深く踏み込みすぎることなく、一緒に過ごす時間のなかで何かを受け取り合っていく――。そんな宮田と江永の関係の築き方に引き込まれ、変わっていく二人の姿に心を動かされる。
身近な人間関係から少し距離を置いてでも、ただただまっすぐに自分と向き合う時間の大切さ。そのなかで生まれる小さな違和感や、感情のゆらぎ、そして決意のような変化。いま、目の前のことでいっぱいになっている人にこそ、出会ってほしいと感じた作品。
『夏の砂の上』
2025年7月4日(金)より公開中
監督:玉田真也
原作:松田正隆
出演:オダギリジョー、高石あかり、松たか子、森山直太朗、高橋文哉、篠原ゆき子、満島ひかり、斉藤陽一郎、浅井浩介、花瀬琴音、光石研 ほか
配給:アスミック・エース
Official site:https://natsunosunanoue-movie.asmik-ace.co.jp/
(C)2025 映画『夏の砂の上』製作委員会
雨の降らない乾いた夏の長崎で、幼い息子を亡くした小浦治は喪失感に沈み、別居中の妻・恵子との関係もぎくしゃくしていた。元同僚の陣野と恵子の関係に周囲も気づくなか、仕事も見つからず日々を彷徨う治のもとに、妹・阿佐子が17歳の娘・優子を連れて訪ねてくる。優子を預かることになった治は、父親代わりとして懸命に接し、優子もアルバイト先で先輩・立山と親しくなる。そんなある日、優子は治と恵子の言い争いに遭遇し……。
読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した松田正隆による同名戯曲を、気鋭の玉田真也が監督・脚本を務め映画化。主演・共同プロデューサーにオダギリジョー、共演に髙石あかり、松たか子、満島ひかり、高橋文哉、森山直太朗、光石研ら実力派キャストが集結。幼い息子を亡くした男と17歳の姪が、互いの痛みと小さな希望に向き合うヒューマンドラマ。
家のなかで行き交う人々の動きや会話。何気ない日常のなかにある、静かな感情のうねり。一人で歩いている時間や、ふと何かを見たときの目線など、些細な瞬間の積み重ねから、さまざまな背景が浮かび上がってくる作品。そして、時間の経過とともに、いつも通る家の前の急な階段道や、何度か登場する分かれ道も、だんだんと表情を変えていく。
戸惑いつつも、生活をともにしていく叔父と姪。その絶妙な関係や距離感を、オダギリジョーと髙石あかりが機微豊かに演じている。二人が降雨ともに向き合うシーンは、特に心に響くものがあった。
『顔を捨てた男』
2025年7月11日(金)より公開中
監督:アーロン・シンバーグ
出演:セバスチャン・スタン、レナーテ・レインスヴェ、ジョン・キーティング、マラカイ・ウィアー、アダム・ピアソン、マイケル・シャノン ほか
配給:ハピネットファントム・スタジオ
Official site:https://happinet-phantom.com/different-man/
© 2023 FACES OFF RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
顔に極端な変形を抱えながら俳優を目指すエドワードは、隣人の劇作家志望・イングリッドに思いを寄せつつも、気持ちを隠して生きていた。ある日、彼は外見を劇的に変える治療を受け、“新しい顔”を手に入れる。別人として順調な人生を歩み始めた矢先、かつての自分の顔に酷似した男・オズワルドが現れる。その謎めいた出会いをきっかけに、エドワードの運命は思いもよらぬ方向へと加速し、逆転していく――。
アーロン・シンバーグが監督・脚本を手がけ、セバスチャン・スタンが顔に変形を持つ俳優志望のエドワードを演じる。ルッキズム(外見至上主義)をテーマに、ブラックなユーモアを効かせながら痛烈に風刺した異色の不条理スリラー。
そもそも、人の「魅力」とは何なのか。外見と内面は、どう影響し合っているのか。私たちが普段見つめている“顔”の裏側にある、本当に大切なものとは――。そんなことを問いかけつつ、予測不能な展開で静かな衝撃をもたらす作品。
過激な治療を経て“新しい顔”を手に入れ、新たな人生を歩み始めたエドワードの前に、あらゆる角度から人を惹きつける、かつての自分の“顔”に酷似した男・オズワルドが出現。そこから彼の運命は狂い、ぐらぐらと内面をゆるがしていく。その哀しさと皮肉が、現代の外見や他者の評価に振り回される姿にも、どこか重なって見えた。
映画『水の中で深呼吸』
2025年7月25日(金)より公開
監督:安井祥二
出演:石川瑠華、中島瑠菜、倉田萌衣、佐々木悠華、松宮倫、八条院蔵人、伊藤亜里子、川瀬知佐子、山本杏、森川千滉、倉林希和里、小西有也、野島透也、池上秀治、しゅはまはるみ ほか
Official site:https://mizunonaka-movie.jp/
高校1年生の葵は水泳部に所属し、理不尽な上級生の嫌がらせに耐えながら練習に励む日々を送っている。そんな彼女には誰にも打ち明けられない秘密があった。同級生の水泳部員・日菜に惹かれる自分の気持ちに戸惑っていたのだ。“普通”とは何か、“自分らしさ”とは何か――ゆれる思いを胸に泳ぎ続けた先で、葵がたどり着いた答えとは。
短編で国際賞を多数受賞した安井祥二が監督を務めたオリジナル作品。主演は石川瑠華、共演に中島瑠菜、倉田萌衣、佐々木悠華ら新鋭キャストがそろい、水泳部を舞台に、言葉にできない感情と向き合う高校生の心の機微を、みずみずしい映像で描いた青春ドラマ。
高校生たちのふとした会話や視線、そして一瞬のゆらぎを丁寧にすくい取った、夏に観たいひと夏の物語。自分や他人の輪郭がまだおぼろげで、不安定でありながらも、少しずつ感情や関係性が芽生えていく年代――。ゆれ動きながらも、確かに変わりゆく時間を描いており、この時期ならではのかけがえのなさが際立っている。どこかカラッとした青春映画らしい空気もあり、ラストは胸の奥にやさしい余韻を残す。
7月公開のおすすめ映画を4作品ご紹介しました。
来月も心動かされる、気になる映画をお届けします。どうぞお楽しみに!
text: yabesaya
LATEST STORIES

Centimeterimental will distribute a new song "Yuu" from their 2nd album "Kafune" in advance on July 30 (Wed.)!

Singer-songwriter Awatawakana releases her first original song, "If Only I Were Alive," today, Friday, July 11!

bAnd", Hitoe's first two-man show in 9 years, will be held! The counterpart artist is MO'SOME TONEBENDER!

Super Mountaineering Club's "2nd EP Release Traverse" live report of the Tokyo show on July 4 is now available!

The new tune "Longiness (Champlue REMIX)" featuring the full members of "Unfinished HipHop Architecture" created by a 5-member crew from Okinawa will be released on July 9 (Wed), and the music video will be released on July 11 (Fri)!

The stage play "Shiden: Shigetsuden" (Sword Dance) opened at the Nippon Seinenkan Hall in Tokyo!
